千体の金色の千手観音が観られる京都の観光名所『三十三間堂』へ行ってみた
京都府東山区にある「三十三間堂」で知られる正式名称『蓮華王院 本堂』にやってきました!!
この寺院は、平安時代後半の長寛二年(1165)に後白河法皇によって平清盛に協力を仰ぎ造ったという面白い歴史の始まりを持ち、その後の事件や歴史も知れば知るほどに興味をそそられます。
また、堂内に安置される「千手観音」は、その個々の造形美もさることながら千一体という数量の仏像に圧倒される不思議な空間となっております。
そんな魅力あふれる京都の観光名所である当院をご案内致します。
▼正門
入定整備の為、今は使われていない三十三間堂の「正門」は、創建当時を再現し再建されたものです。
創建された当時は、門だけでなく本堂も朱色で造られていたそうです。
▼入場料
三十三間堂は、年中無休で8時~17時(11月16日~3月は9時~16時 / 受付終了は30分前)に拝観する事が出来ます。
また、拝観料は一般/600円・中高生/400円・小人/300円を支払います。
▼境内
境内に入り最初に鎌倉期の造園法によって造られた「池泉式庭園」が迎えてくれます。
この様式の庭園は、日本の庭園の代名詞ともいえる水を用いない「枯山水」が造られるより遥か古代より主流だったそうで、海をイメージして造られるのが一般的だそうです。
法然塔
順路に沿って参拝していくとあるこの法塔は、「法然塔」と言います。
これは、鎌倉時代初期頃の元久元年(1204)に土御門天皇がココ「蓮華王院」で後白河法皇の十三回忌を行った際に、天皇の要請により浄土宗の開祖・法然が、声楽に秀でた僧侶を集め念仏三昧行のひとつ「六時礼賛」という法要を行った事績を記念し建てられたものです。
▼夜泣泉
本堂前に造られている手水舎は、当院の創建の翌年に堂の僧が夢のお告げにより発見したと云われる泉です。
夜の静かな時に、この泉が湧き出す音が「すすり泣き」の様に聞こえた事から「夜泣泉」と呼ばれております。
鎌倉時代に編纂された世俗説話集「古今著聞集」にも「いつも冷たくて美味しく、お腹を痛めることのない極楽井で、汲んでも尽きず、汲まないときも余ることのない不思議な泉」と記されております。
この泉(手水舎)の傍らには、いつの頃からかお地蔵様が置かれる様になり、その前掛けを持ち帰って子供の枕に敷けば夜泣きが治ると伝えられてきました。
▼蓮華王院 本堂
国宝に指定される『三十三間堂 本堂』の創建は平安時代後期の長寛二年(1165)ですが、鎌倉時代中期の建長元年(1249)の火災で焼失してしまった為、現在の御堂は同じく鎌倉時代中期の文永三年(1266)に再建された京都でも2番目に古い約750年物の建造物となります。
宮本武蔵の決闘の場
この三十三間堂は、吉川英治の著作「宮本武蔵」の話中で、宮本武蔵と吉岡伝七郎が決闘する場所としては有名ですが、実際は「京都洛外」とだけ云われておりココで行われた様では無さそうです。
いつしごろか、本殿西側の長さが約120㍍もある廊下では武士達によって「通し矢」が行われてきており、堂内の柱には矢が刺さった痕跡を観る事が出来ます。
ちなみに、この廊下を使って放たれた矢の数は100万本を優に超えていると云われております。
▼木造千手観音立像
堂内に入ると、他の古刹を圧倒する圧巻の1001体の「千手観音像」が安置されております。
当然一体一体手作りで造られ規則正しく並ぶこの千手観音の威容さは、一生に一度は観ておきたい光景です。
創建以来の観音像の大半は、先述の火災によって失われてしまいましたが約10%にあたる124体が創建時からある像で、その他は室町時代に造られた一体を除き鎌倉時代に造られたものです。
▼蓮華王院 南大門と太閤塀
御堂内の見学後、境内を散策していると外に見える巨大な門が目に入りました。
三十三間堂の外に出て「南大門」の見学に来ました。
重要文化財に指定される「蓮華王院 南大門」は、安土桃山時代に豊臣秀吉の息子秀頼によって慶長五(1600)に年隣接する方広寺の南門として建てられたものです。
元々はココに三十三間堂の門があり、今の寺域よりも非常に広いエリアでしたが、昔は時の権力者によって庇護された寺院が寺域を拡大させ、それが権力者の失脚や死亡によって庇護が無くなってしまった場合、維持出来るのは稀で殆どの寺院が縮小してしまう事が往々にしてありました。
この門も、豊臣氏によって庇護された方広寺が寺域を拡大し、逆に三十三間堂は寺域を奪われた事になります。
太閤塀
南大門から横に伸びる壁は、重要文化財に指定される「太閤塀」と云われる壁で、豊臣秀吉によって寄進された壁です。
方広寺が創建された時に本日訪れた「三十三間堂」は、その寺域に取り込まれたました。
この壁はその名残を今に残すものとなっております。
▼さいごに
以上で、千体の金色の千手観音が観られる京都の観光名所『三十三間堂』の御案内となります。
1000年を越える古刹には、創建以来様々な歴史を刻んできた深みがありました。
是非とも京都観光に来るなら訪れてみては如何でしょうか。
御精読有難うございました。
▼アクセス
住所:〒605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻リ657
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